
活性炭フィルターとは?浄水器で使われる仕組みと特徴
浄水器のフィルターとして広く使われているろ材の一つが「活性炭」です。
活性炭は、表面に無数の細かな孔を持ち、その大きな表面積を利用して、水に含まれる特定の物質を吸着します。
家庭用浄水器では、残留塩素や一部の有機化合物などを除去・低減する目的で利用されています。
今回は、活性炭フィルターとはどのようなものなのか、浄水の仕組みや特徴、使用するときに知っておきたいポイント します。
活性炭とは?
活性炭とは、炭素を主成分とする原料を加工し、内部に多数の微細な孔を形成させた素材です。
原料には、ヤシ殻、石炭、木材などが使用されます。
活性炭の大きな特徴は、内部に非常に多くの細かな孔があり、重量に対して大きな表面積を持つことです。
この構造を利用して、浄水器だけでなく、空気清浄や脱臭など幅広い分野で利用されています。
活性炭フィルターの仕組み
活性炭フィルターの代表的な働きが「吸着」です。
水が活性炭の表面や微細な孔を通るとき、活性炭と親和性のある物質が表面に引き付けられ、保持されます。
網のようなフィルターですべての物質を物理的にこし取る仕組みとは異なり、活性炭の表面に物質を吸着させることが大きな特徴です。
ただし、すべての物質を同じように吸着できるわけではなく、対象物質や活性炭の種類、接触時間などによって性能は変わります。
活性炭フィルターで除去・低減されるもの
家庭用浄水器では、活性炭は主に残留塩素や一部の有機化合物などを除去・低減する目的で使用されています。
水道水には、消毒のために塩素が使用されています。活性炭は残留塩素を低減するため、多くの家庭用浄水器に採用されています。
また、活性炭の種類や製品の設計によっては、特定の有機物などを対象としているものもあります。
ただし、「活性炭を使用している」というだけで、すべての浄水器が同じ除去性能を持つわけではありません。
活性炭には種類がある
浄水器に使用される活性炭には、原料や形状、加工方法などによってさまざまな種類があります。
形状では、細かな粒状になった粒状活性炭や、活性炭を固めたブロック状活性炭などがあります。
また、ヤシ殻を原料としたヤシ殻活性炭など、原料によって分類されることもあります。
孔の大きさや分布、表面の性質などが異なるため、活性炭の種類によって吸着しやすい物質や性能にも違いがあります。
活性炭だけですべてを除去できるわけではない
活性炭は多くの浄水器で利用される代表的なろ材ですが、水に含まれるすべての物質を除去できる万能な素材ではありません。
物質によっては活性炭に吸着されにくいものもあり、粒子の除去など別の仕組みが適している場合もあります。
そのため家庭用浄水器では、活性炭と中空糸膜、セラミックなど、異なる特徴を持つろ材を組み合わせた製品もあります。
浄水器を選ぶ際には、活性炭の有無だけでなく、製品全体として何を除去・低減できるのかを確認することが重要です。
活性炭フィルターには寿命がある
活性炭が物質を吸着できる量には限界があります。
使用を続けるにつれて吸着能力は低下するため、フィルターやカートリッジには交換時期や処理水量の目安が設定されています。
実際の使用期間は、使用する水量や原水の状態、製品の設計などによって異なります。
交換時期を過ぎても見た目だけでは性能の変化がわかりにくい場合があるため、メーカーが示す交換時期や使用方法に従って管理することが大切です。
活性炭フィルターを選ぶときのポイント
活性炭フィルターを使用した浄水器を比較するときは、「活性炭使用」という表示だけで判断しないことがポイントです。
確認したいのは、どのような物質を対象としているのか、除去性能についてどのような試験が行われているのか、どのくらいの水量を処理できるのかという点です。
また、フィルター交換の頻度や費用、ろ過流量なども、毎日使用するうえでは重要なポイントになります。
活性炭は浄水器を構成する重要なろ材の一つですが、浄水器の性能は活性炭だけで決まるものではありません。
ろ材の組み合わせや製品ごとの除去性能を確認し、目的に合った浄水器を選びましょう。
※本記事は浄水器や活性炭に関する一般的な情報の提供を目的としています。除去性能、フィルター寿命、使用方法などは製品によって異なるため、各製品の表示・試験結果・取扱説明書をご確認ください。
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