
中空糸膜とは?浄水器で使われる仕組みと特徴
家庭用浄水器で使われる代表的なフィルターの一つに、「中空糸膜(ちゅうくうしまく)」があります。
中空糸膜は、内部が空洞になった非常に細い繊維状の膜を利用して、水に含まれる細かな粒子などを物理的にろ過する仕組みです。
活性炭など他のろ材と組み合わせて使用されることも多く、家庭用浄水器をはじめ、さまざまな水処理に利用されています。
今回は、中空糸膜とはどのようなものなのか、その構造やろ過の仕組み、特徴についてわかりやすく解説します。
中空糸膜とは?
中空糸膜とは、ストローのように内部が空洞になった細い繊維状の膜です。
その膜の表面には非常に小さな孔があり、水を通すことで、孔より大きな粒子などを分離します。
細い中空糸を多数束ねることで、コンパクトなスペースでも大きな膜面積を確保できることが特徴です。
家庭用浄水器だけでなく、さまざまな水処理分野で利用されています。
中空糸膜はどうやって水をろ過する?
中空糸膜は、膜にある微細な孔を利用して水を物理的にろ過します。
水は膜を通過できますが、孔より大きな粒子などは通過しにくいため、水と分離することができます。
これは、物質を表面に吸着させる活性炭とは異なる仕組みです。
なお、中空糸膜にはさまざまな材質や孔径があり、どの程度の大きさの物質を除去できるかは膜や製品によって異なります。
中空糸膜が得意とするもの
中空糸膜は、主に水中に存在する細かな粒子や濁りなどを物理的にろ過するために利用されます。
製品の膜孔径や性能によっては、特定の微粒子や微生物などを除去対象としているものもあります。
一方、水の中に溶け込んでいる物質については、粒子の大きさだけで分離できないものがあります。
そのため、中空糸膜だけですべての物質を除去できるわけではありません。
活性炭と中空糸膜の違い
活性炭と中空糸膜では、水を処理する仕組みが異なります。
活性炭は、表面にある多数の細かな孔を利用し、特定の物質を吸着するろ材です。
一方、中空糸膜は、膜の孔を利用して対象となる粒子などを物理的に分離・ろ過します。
それぞれ得意とする働きが異なるため、家庭用浄水器では活性炭と中空糸膜を組み合わせた製品もあります。
中空糸膜とRO膜の違い
中空糸膜とRO膜(逆浸透膜)は、どちらも膜を利用した水処理技術ですが、同じものではありません。
一般的な中空糸膜は、膜にある微細な孔によって粒子などを物理的に分離します。
RO膜は、圧力をかけて非常に選択性の高い膜に水を通し、水に溶けているさまざまな成分まで幅広く分離する方式です。
そのため、同じ「膜を使った浄水」でも、仕組みや除去対象、処理後の水の性質には違いがあります。
中空糸膜は目詰まりすることがある
中空糸膜は細かな粒子などを膜で捕捉するため、使用を続けることで膜の表面に物質が蓄積し、目詰まりが起こることがあります。
目詰まりが進むと、水の流量が低下する場合があります。
フィルターの寿命は、膜の構造だけでなく、原水の水質、使用水量、製品の設計などによって異なります。
製品ごとに定められた交換時期やメンテナンス方法を守って使用することが大切です。
中空糸膜なら何でも同じではない
「中空糸膜を使用している浄水器」であっても、すべての製品が同じ性能を持っているわけではありません。
膜の材質、孔径、膜面積、構造、ろ過流量、他のろ材との組み合わせなどによって性能は異なります。
また、中空糸膜そのものの特徴と、浄水器全体としての除去性能は分けて考える必要があります。
浄水器を選ぶときは「中空糸膜使用」という表示だけではなく、実際にどの物質について除去性能が確認されているかを見ることが重要です。
フィルターの仕組みを知ることで、浄水器ごとの違いも比較しやすくなります。
※本記事は浄水器や中空糸膜に関する一般的な情報の提供を目的としています。膜の孔径、除去性能、フィルター寿命、使用方法などは製品によって異なるため、各製品の表示・試験結果・取扱説明書をご確認ください。
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