水辞典

水のpHとは?酸性・中性・アルカリ性の違いと飲料水との関係

水について調べていると、「pH(ピーエイチ)」という言葉を目にすることがあります。

水道水やミネラルウォーター、アルカリ性の水などにもpHが表示されることがありますが、「pH7って何?」「酸性とアルカリ性はどう違う?」「pHが高い水ほど良いの?」と疑問に思う方もいるでしょう。

pHは、水溶液が酸性・中性・アルカリ性のどの性質を持つかを示す指標です。

今回は、水のpHとは何か、酸性・中性・アルカリ性の違いや、水道水・飲料水との関係について紹介します。

水のpHとは?

pHは、水溶液の酸性・アルカリ性の程度を示す尺度です。

一般的には0から14までの数値で表され、25℃ではpH7が中性、7より低いと酸性、7より高いとアルカリ性とされます。

  • pH7より低い:酸性
  • pH7付近:中性
  • pH7より高い:アルカリ性

ただし、pHは温度の影響を受けるため、「中性=常にpH7」と単純に考えられるものではありません。

飲料水などについて表示されるpHは、その水の性質を知るための指標の一つです。

pHの数字は何を表している?

pHは、水溶液中の水素イオンの状態に関係する指標です。

pHが低いほど酸性が強く、pHが高いほどアルカリ性が強くなります。

また、pHは単純に数値が1ずつ同じ割合で変化する尺度ではありません。

pHが1違うと、水素イオンの活量はおよそ10倍異なります。

そのため、pH6とpH7の違いは、単に数字が「1違う」というだけではありません。

酸性の水とは?

25℃でpH7より低い水溶液は、酸性側にあると考えられます。

ただし、「酸性」という言葉だけで危険な水という意味にはなりません。

身近な食品や飲料にも酸性のものは数多くあります。

水について考える場合も、pHだけではなく、どのような成分が含まれているのか、飲料としてどのように管理されているのかなどを合わせて見る必要があります。

中性の水とは?

25℃では、pH7付近が中性です。

純水は25℃でpH7が中性ですが、自然界の水や水道水、ミネラルウォーターにはさまざまな成分が含まれています。

そのため、私たちが普段飲んでいる水が必ずpH7になるわけではありません。

また、二酸化炭素などの影響によってpHが変化することもあります。

アルカリ性の水とは?

25℃でpH7より高い水溶液は、アルカリ性側にあります。

天然の水でも、含まれる成分や地質などの影響によって弱アルカリ性を示すものがあります。

また、電気分解などによって生成されるアルカリ性の水もあります。

同じ「アルカリ性の水」という表現でも、天然の水なのか、処理によって性質を変えた水なのかによって異なるため、商品の表示や製造方法を確認することが大切です。

水道水のpHは?

日本の水道水には、水質基準が定められており、pH値もその項目の一つです。

水道水のpH値については、5.8以上8.6以下という基準が定められています。

実際のpHは、水源や浄水処理、地域などによって異なります。

自分が利用している水道水のpHを知りたい場合は、地域の水道事業者が公開している水質検査結果を確認するとよいでしょう。

天然水のpHは水源によって異なる

天然水のpHも、すべて同じではありません。

雨や雪として降った水が地中へ浸透し、岩石や地層などと接しながら地下水になる過程で、水にはさまざまな成分が含まれます。

地質や水源、水に含まれる成分などによって、天然水のpHにも違いが生じます。

そのため、天然水だから中性、天然水だからアルカリ性というように一括りにはできません。

pHと硬度は違うもの

水について表示される数値には、pHのほかに「硬度」があります。

pHと硬度は、水の特徴を表す指標ですが、それぞれ意味が異なります。

pHは酸性・アルカリ性の程度を示す指標です。

一方、硬度は主に水に含まれるカルシウムやマグネシウムの量をもとに表されます。

「アルカリ性だから硬水」「酸性だから軟水」という関係ではありません。

水の特徴を知るには、pHと硬度をそれぞれ別の指標として見る必要があります。

pHが高い水ほど良い?

pHの数字だけを見て、「高いほど健康に良い」「アルカリ性なら良い水」と判断することはできません。

pHはあくまで水の性質を示す指標の一つです。

飲料水を考える場合は、pHだけでなく、水源や成分、水質管理、製造方法なども確認する必要があります。

また、「アルカリ性の水」として販売されている商品でも、その種類や製造方法、表示されている内容は異なります。

一つの数値だけで水全体の良し悪しを判断しないことが大切です。

水のpHは変化することがある

水のpHは、いつでも完全に一定とは限りません。

温度や水に含まれる成分、二酸化炭素との接触などによって変化することがあります。

たとえば、水が空気に触れることで二酸化炭素が溶け込み、pHに影響する場合があります。

そのため、pHを比較するときは測定条件なども考慮する必要があります。

飲料水はpHだけで選ばない

水道水や天然水、ミネラルウォーターなど、それぞれの水には異なる特徴があります。

pHを知ることは、その水の性質を理解する一つの手がかりになります。

しかし、飲料水を選ぶ際に確認したいのはpHだけではありません。

  • 水源
  • 水質
  • 処理方法
  • 硬度
  • 含まれる成分
  • 品質管理

など、さまざまな情報を合わせて見ることが大切です。

「酸性かアルカリ性か」だけで水を判断せず、pHを水の特徴を知るための一つの指標として活用しましょう。

※本記事は水のpHに関する一般的な情報の提供を目的としています。水質基準や制度などは変更される場合があります。最新の情報については、公的機関や水道事業者などが公表する情報をご確認ください。



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